2024年12月2日〜12月6日 ウィークリーマーケットレポート
SUSTENでは、前週のマーケットの動きを毎週レポートにしています!
先週(12/2~12/6)の米国市場の動きを振り返ってみましょう。
米国株式は上昇しました。週初は、12/4以降に控える雇用関係の指標発表を警戒して小幅な値動きとなり、株価はほぼ横ばいで推移しました。週半ば以降は、パウエル議長が米国経済は極めて良好な状態にあるとの発言を行ったこと②や、予想を上回る失業率③などから米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げ期待が高まったことが後押しし、S&P500は史上最高値を更新しました。
米10年債利回りは低下しました(債券価格は上昇)。週半ばにかけては、ISM製造業景況指数や製造業PMI(購買担当者景気指数)、JOLTS求人件数などが予想を上回ったことなどから、利回りは不安定ながらも緩やかに上昇しました。週半ば以降は一転し、予想より弱い非製造業PMIやISM非製造業景気指数①や予想を上回る失業率③などから米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げ期待が高まり、利回りは低下しました。
ドル/円レートは、ほぼ横ばいで推移しました。12/6にかけてFRBによる追加利下げ期待の高まりを背景に米国債の利回りは低下したものの、為替への影響は限定的でした。前週末の1ドル149円台後半から小幅に円安ドル高が進行し、1ドル150円台前半で着地しました。
今年も残り数週間となりましたが、年初からの運用パフォーマンスで目立つのが米国株式の好調さで、約+30%に達しています(S&P500指数、米ドルベース、12/9時点)。これは、今年度における一株当り利益の成長率(約+9%)、過去10年間のS&P500指数のリターン(年率約+13%)を大きく上回っています。
株価の割高・割安を測る代表的指標である株価収益率(12カ月先の予想利益に基づく)は、過去10年の平均で約18倍ですが、直近では22倍を超えた水準にあり、米国株式が割高な状態になっている可能性を示しています。
興味深いのは、株価収益率をS&P500採用銘柄の単純平均(時価総額を加味しない)で計算すると、過去10年平均が約17倍、直近で約18倍とほぼ同水準にあることです。つまり、マグニフィセントセブンと呼ばれる超大型銘柄を除けば、大半の企業の株価は過去平均並みの状態にあるとも言えます。
マグニフィセントセブンの株価収益率が高い(平均で約30倍強)のは利益成長率の高さを反映している、という見方も出来ますが、エヌビディアの決算発表後の値動きからは、市場が成長性の高さを期待し過ぎている感も見受けられます。これらの超大型銘柄が成長性を維持できるのかを含め、上場企業の利益見通しに今後も注目が集まりそうです。
追記
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