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メディア紹介社内勉強会SUSTEN 社内勉強会 Vol.40 2024年4月15日~4月19日の振り返り
SUSTENでは、金融業界未経験のメンバーを中心に、より金融知識を深めるべく毎週社内勉強会を開催しています!
はしもと:先週(4/15~4/19、海外市場は4/12~4/18)の動きを振り返ってみましょう。前週に引き続き、株式と債券はともに軟調、下落傾向にありましたよね。為替はまた一層ドル高に…。
Andy:ここまでドル高円安になってしまうと、海外へ旅行しづらくなってしまいますよね。SNSでも、海外旅行中でも物価が高く感じてしまうとか、かなり旅行代金がかかるようになってしまったなどの投稿を見かけるようになりました…。
ひろた:そうですよね。もっと深刻なのは円安が進むとインフレが起きやすくなること。海外の株式や債券への投資は、円安を原因とするインフレに対して資産価値を守る点でも役立ちますね。ところで、資産価値を守ると言えば、「金」への投資が話題になることがあります。今週は最高値を更新し続けている「金」に注目してみようと思います。
はしもと:「金」ですか…!「金」といえば、「安全資産」というイメージがあります。地政学リスクが高まると買われやすくなる、みたいな…。
ひろた:そうですね、はしもとさんの言う通り、地政学リスクが高まると「金」が安全資産として買われる傾向があります。また、インフレの時には物価と並行して値上りする傾向があるので、インフレでお金の価値が目減りするリスクに備えた資産保全の手段として利用されることも多いのです。一方で、「金」自体が利息や配当を生むことはないので、金利が上昇する局面では相対的に魅力が低下し、値下りすることが多いと言えます。
実は、2008年のリーマンショックの時はいったん金も大きく値下りしましたし、その後しばらくの間、円ベースで見た「金」はさほど魅力的ではなかったのですが、直近の数年間は逆に円ベースで見た「金」の値上りはとても大きいですね。「リスクオフの円買い」は昔の話になりました。
Andy:そんな「金」が最高値を更新しているということは、地政学リスクの影響でしょうか?米国市場では将来的に利下げ確実と言われつつ、まだまだ利下げの時期には確証が持てない状況ですよね。自分だったら、利下げが目前に迫ったタイミングで「逃避先」として「金」を買うんですが…。
ひろた:おっしゃる通り、米国の利下げについてはまだ時期が読めないのですが、最近は金利と金価格の関係が読みづらい感があります。2022年にFRBが利上げを開始した当初はセオリー通り金価格は下落していたのですが、2022年11月頃からは、利上げがまだ続いていたにも関らず金価格は上昇に転じていて、直近でも似たような状態なんですよね。直近では中東情勢の緊迫化が地政学リスクを高めていることは確かですが、「金」がここまで買われた理由については専門家の間でも意見が割れているようです。
はしもと:「金」が最高値を更新する理由…?たとえば、指輪やネックレスのような宝飾品として使われている、などでしょうか?
ひろた:はしもとさん、いい指摘ですね。宝飾品としても需要があるのが「金」です。実はこのところ、「金」は中国からの需要が大きく、中国では「金」の宝飾品の需要が10%あまり増加していたのです。また、中国国内では為替管理や資本規制がある中で、不動産や株式に不安感を覚えている個人投資家の間で、より安全な「金」に対する需要が増えているのではないかという見方もあります。
Andy:なるほど、「金」って宝飾品にも使われていますね。思い至りませんでした。中国からの需要で、「金」が最高値を更新している可能性もあるんですね。
ひろた:この諸説ある「金」の上昇がいつまで続くのか、興味深いですね。ちょっと「金高」が行き過ぎている感もありますが、「金」は利息や配当を生まないので、本質的な価値を測りづらく、割高・割安という議論が難しいのも事実ですね。
はしもと:ありがとうございました!今日はここまでにしたいと思います。今後も、ファンドの動きとマーケットの情報をアップデートしていきましょう!