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メディア紹介ウィークリーマーケットレポートSUSTEN 社内勉強会 Vol.49 2024年7月1日~7月5日の振り返り
SUSTENでは、金融業界未経験のメンバーを中心に、より金融知識を深めるべく毎週社内勉強会を開催しています!
はしもと:先週(7/1~7/5、海外市場は6/28~7/4)の動きを振り返ってみましょう。7/5の雇用統計を含め米景気の減速を示す指標が相次ぎ、債券も株式もともに上昇しました。為替が一時161円台に突入しましたが、債券利回りが低下したことから、若干円高に戻りましたね。
はまだ:雇用統計では、失業率が約2年半ぶりの高水準となり、2020年のコロナショックの時以来初めて3ヵ月連続で失業率が上昇していました。非農業部門雇用者数の増加分についても、4月、5月分の合計で11.1万人も下方修正され、労働市場の需給緩和が進んでいるように見えますね。
はしもと:雇用統計以外では、7/3に公表されたISM非製造業景況指数が50台超えの予想とは逆に大きく50台を割り込み、ポストコロナ危機では最も低い水準となっていましたね。7/1に公表されていたISM製造業景況指数も3か月連続で50台割れだったので、製造業、サービス業を問わず、産業全般の活動がスピードダウンしている感じがします。また、パウエル議長が「米国はディスインフレの道に戻った」との認識を示していたとニュースで見ました。
ひろた:そうですね、同じ7/3の午後に公表されたFOMC議事要旨は、7/4の独立記念日の休日直前の公表であまり注目されなかった感がありますが、その前の回の議事要旨と比較すると、労働市場の需給緩和や昨年来のインフレ率の低下傾向や、現在の金融政策が経済成長を抑える引き締め策として機能してきた点について言及していました。まだ金融引き締めの継続可否については参加者の見方が分かれていますが、徐々に金融政策の方向転換への準備が進みつつある印象です。 ただ、週初はトランプ前大統領が優勢な状況であるとの見方の下で、財政赤字拡大への懸念から債券利回りが上昇していた場面もありましたね。
はまだ:こうして見るといろんなことが起きた週でしたね…。何より、雇用統計の結果、失業率が約2年半ぶりの高水準であったというところにびっくりしました。市場は利下げの9月開始と年2回実施をメインシナリオで織り込んでいますよね。
はしもと:そうですよね、いろんな指標の公表があった中で、市場が一番反応していたのは雇用統計の結果だったかと思います。
ひろた:前にも説明したかもしれませんが、労働市場の需給関係の緩和が続くと失業率の上昇につながり、FRBが担っている2つの大きな使命の1つ、「雇用の最大化」に直接関わってくるので、金融政策の判断に非常に大きく影響します。
はまだ:なるほど…その点を市場はよく理解しているんですね。今後はどのような点に注目すべきでしょうか?
はしもと:9月に開催されるFOMCは、11月の大統領選の直前ですよね?気になります。
ひろた:そうですね、11月の大統領選の直前であるために、政治的な中立姿勢を堅持しようとするFRBは9月のFOMCで金融政策の変更を行わないのでは、との観測もありますが、次回の7月末のFOMCでどのようなスタンスが示されるのか注目が集まりますね。
はしもと:ありがとうございました!今日はここまでにしたいと思います。今後も、ファンドの動きとマーケットの情報をアップデートしていきましょう!