SUSTEN 社内勉強会 Vol.48 2024年6月24日~6月28日の振り返り
SUSTENでは、金融業界未経験のメンバーを中心に、より金融知識を深めるべく毎週社内勉強会を開催しています!
はしもと:先週(6/24~6/28、海外市場は6/21~6/27)の動きを振り返ってみましょう。前週に引き続き株価はやや上昇、債券は若干下落となりました。為替については、いよいよドル円が160円台を突破していました。これは夏休みシーズンの海外旅行に大きく影響しそうですね…。
はまだ:いよいよドル円160円台ですか…。ユーロ円やポンド円でも円安が進行していて、たしかに海外旅行は計画しづらい状況になってきましたね。
ひろた:為替レートは海外旅行に出かける際にはかなり気になりますよね。さて、先週の注目ポイントは6月28日に公表されたPCE価格指数でした。この指数自体は予想通りの内容でしたが、前週に引き続き政治情勢を含むさまざまな要因から、株式も債券も値下がりしていましたよね。今回は、6月末も終えていよいよ2024年も半分が過ぎましたので、この半年間を振り返ってみましょう。
はしもと:当社のファンドを見てみると、この6か月間でパフォーマンスはそれぞれでしたね。いいものもあれば、現時点ではプラスになっていないものもありました。
ひろた:そうですね。それぞれ投資対象や運用の特徴が違いますので、同じ期間のパフォーマンスを見ても大きく異なっています。たとえば、この6ヶ月のリターンが高い順から並べると、「米国株式アグレッシブ・ポートフォリオ(GeoMax)」が+28%、「マネーフォワード全世界株式インデックスファンド」が+24% 「グローバル資産分散ポートフォリオ(R)」が+18%、「グローバル債券ポートフォリオ(B)」は▲4%、「グローバル複合戦略(G)」が▲9% となりました。
はまだ:こうして見てみると、株式が好調で債券がやや不調、と言う感じでしょうか。ドル高円安なので、為替ヘッジ「なし」のほうがパフォーマンスが出やすい傾向にあったように見えます。
はしもと:以前は、債券が値下がりすると株式もその影響を受けて値下がりすることが多かったですよね?ですが、株式は好調で債券がちょっと不調、と言う感じで逆のパフォーマンスになっているのが気になります。
ひろた:一般に株式と債券の値動きが逆になるのはよくあることですが、米国では2022年以降の急激な金融引締が続いている中で、株式は引き続き金利の影響を受けやすい状況にあります。ですが、この6か月間はAI関連銘柄、特にエヌビディアなどの一部の銘柄が大きく値上がりして株式市場を牽引していました。寄与度で見てみますと、S&P500指数で見た米国株式の過去6ヶ月の値上がりの約半分を情報技術関連銘柄、いわゆるITセクターが稼いでいて、中でもエヌビディア1社が全体の30%を稼ぎ出していたという、まさに一極集中型の値上がりだったと言えます。
はしもと:なるほど…。だから、「米国株式アグレッシブ・ポートフォリオ(GeoMax)」がより好調だったのですね。エヌビディアを含む情報技術関連銘柄が多く組み入れられていますよね。
ひろた:GeoMaxは値動きの変動率を示すリスク値もほぼ狙い通りの高さで推移していたと思います。一方で債券は、米国・ドイツともに利回りが0.4~0.5%程度上昇したこともあり、世界国債インデックスの為替ヘッジ「あり」のリターンは「グローバル債券ポートフォリオ(B)」とほぼ同じ▲4%となっていました。「グローバル複合戦略(G)」は債券先物で大きく米国債券を買い持ちしていますから、金利の影響がさらに大きかったですね。
はまだ:FOMCが示すドットチャートでは、年初は年内3回の利下げがメインシナリオでしたが、直近ではもう利下げ回数の予想が年1回に減っていますよね。将来の金利動向に関する見通しがこの半年間にずいぶん変わったことを実感します。
はしもと:今年も折り返し地点ですので、年後半の注目ポイントを教えてください!
ひろた:やはり米国のインフレ動向と金融政策が1番の注目材料になるでしょう。FRB高官などの当局関係者には、インフレが収束している確信が持ててから利下げに動くべき、と言ったインフレの収束に関する慎重発言が多いですよね。ですが、一部の識者からは当局の見込みよりも米国の景気が急速にペースダウンしている可能性があるという見方も出てきています。
はまだ:急速にペースダウンしているということは、インフレ収束がほぼ確実なのではないでしょうか。
ひろた:他方で、政治面の影響も気になります。足元では米国や欧州で財政拡大を主張する政党や候補が有力となっており、債券利回りの上昇も観測されています。11月の米国大統領選挙の結果が出るまでは、やや不透明感の漂う状況となりそうですね。
はしもと:ありがとうございました!今日はここまでにしたいと思います。今後も、ファンドの動きとマーケットの情報をアップデートしていきましょう!